夜泣き
突然の夜泣きをするフリーレンに驚くヒンメル
「目を閉じて寝たら、きっと私は明日の昼までねちゃう」
「そうだね」
「そしたら半日も進んでしまう」
「それはいつものことだろう?」
「そうやって、いつものことって。気づかずにすぎて。目が覚めたら、ヒンメルがおじいちゃになって、いなくなってしまって。
そうしたらどうしようって。怖くて。辛くて。眠りたくなくて。」と涙をこぼすフリーレン
やさしく毛布ごと抱き上げ、「少し散歩しようか」とそのまま外に出るヒンメル
「僕も怖かった。だからずっと伝えられなかった。
君がそんな風に泣くときが来てしまって、その時に僕がいなかったら、その涙を止めてあげられないんだって。
フリーレン。僕の事、覚えていて。僕がどんな顔で、声で、眼差しで君を見て。
どれだけ沢山の気持ちで君を愛してきたか。魔王を倒す事よりも、星よりも、君が大切で。君が僕の手を取ってくれたことでどれだけ幸せか。
全部覚えていて。寂しくても、辛くても。忘れようとしないで。
そうしてくれたら僕はきっとこの体が滅びたとしても、ずっと君の側にいられると思うよ。」
「私幽霊なんてみたことないよ」
「ぼくもないよ。でもきっと、大丈夫。僕が嘘ついたことなんてないだろ?」
「1回だけっていって3回したことがあった」
「うぐっ。そういうのは仕方ないんだよ男だから…」
「大丈夫。僕はずっと側にいるし。君の心を守り続けるから。どこにもいかないよ」