ASM-P

ライ×フェル

ネタ帳です
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フェルトが国王になった場合、
賢人会は嬉々としてラインハルトとの縁談を勧めるだろう


僕に縁談の話があるようで……というラインハルト
「で、おめーは大人しく受けるつもりなのかよ」
「僕は……以前からそのうち国の勧める女性と政略結婚をするのだろうと、思っていました」
「ふうん。納得してる顔には見えねえけどな」
「?そう、ですか」
「剣聖って生き物は、みんな私情を殺して人形みたいに生きるのか?お前のばあちゃんだっけ、先代はどうだったんだよ」
「お婆さま……とはそれほどの思い出がないのですが…。お爺さまと睦まじい様子で花を愛でていたことを思い出します。お爺さまが先に見初めて娶ったのだと、聞かされました。」
「ほらみろ。ただの人間じゃねえか」
「?」
「ラインハルト。おめーもただの人間だ。そんなに国の人形になりたいっていうなら止めねえけど。それは、お前の本心か?」
「……僕は、ただの人間ですか?」
「そりゃそうだろ。むしろ並よりポンコツなくらいだ。5歳児だってもうちょっと賢いぞ」
「…………いやです」
「お」
「嫌なんです。ただ、僕はこう生きるしか。」
「……」
「そうするしかなかっただけで……」
「そんな顔して泣く事もできないなんてホント不器用な奴だな。めんどくせえ」
「泣いてませんよ?」
「だからポンコツだって言ってんだろーが。嫌なら、思う人がいるとか、てきとー断っとけばいいだけの話だろ。そんだけの話だぞ、それ」蹴りをいれるフェルト
「! 断っていいんだ……」と口もとを押さえ呆然とするラインハルト
「そりゃそうだろ」と呆れるフェルト
ふふっと笑い出すラインハルト
「はい、伝えてきます。「思う人がいるので結婚は出来ません」と!」にっこにこで手を取り立ち上がる
「フェルトさま」と熱のこもった瞳でフェルトを見つめる
窓から軽やかに去ろうとするラインハルト
嫌な予感がして叫ぶフェルト
「おめ……!余計な事言うんじゃねえぞ!!!!!!????」

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王戦が終わり敗北。

先王弟の遺児という難しい立場もあり、安全な暮らしを求めてカララギに亡命することになったフェルト。
ラインハルトとの別れ
「また、王都に来た際には、是非当家へ。私から、そちらへ出向くことは……出来ませんから」
「ん……。きっと、戻ってこねえけどな。」笑うフェルト
「フェルトさま」「フェルトさま」と名前を呟くばかりで強く抱きしめるラインハルト
「ほんと、お前。ほっとけねえよ。」と頭をぐりぐり
「フェルトさま、僕と……。必ずお守りしますから」主語なく懇願するハルト
「ばかか。お前は守ることにかけてはへったくそなんだから、アテになるかよ。アタシはカララギにいく。籠の中の鳥なんてまっぴらだ。ただ、お前のことはずっと気になっちまうんだろうな。ポンコツで、迷子の子供みたいなお前を。俯いてないか、傷ついてないか。平気な顔して笑ってないか。アタシはそうやってお前を思い出して、カララギで暮らす。そう決めた」
「……」
「いつか、お前がどうしようもなくなって。全部どうでもいい~!殺してくれ~!!ってなったら、アタシのとこにとんでこい。全部捨ててとんでこい。殺してやるよ」
「はい……」と抱きしめて口づけるハルト

カララギでロム爺と暮らすフェルト。
「なあ。ロム爺。ちょっと話あんだけど」といつもの感じで話し出す
「アタシ腹に赤ん坊いるみたいなんだ。だからちょっと力仕事とかを減らして……」と平然と言い出す
思い切り茶を拭き、あっけにとられるが、真剣な目で見る
「産むつもりなんだな」
「あったりめーだろ。アタシが自分の子を捨てたりするはずねえだろ。」と柔らかく笑い腹をぽんと叩くフェルト
「ワシも長生きせんとな。店のことは心配するな」
「こいつのじいちゃんにもなってやってくれよなロム爺!」

王都で何かを感じ取るラインハルト
カララギ手前のプリステルまで飛んで行くが、それ以上法律のために進む事ができない。
政治交渉のために出向いていたユリウスを発見、頼る
「カララギにはフェルトがいる。それから僕の……」と言葉につまり、うまく説明できないラインハルトから察するユリウス
「それは、確実なのか?誰が知らせた」
「誰も知らない。僕が、そうだと感じたんだ。」と首を振るラインハルトの言葉に
「これ以上にない説得力だな」納得、ため息。
「どうか、様子を。苦しい暮らしはしていないか、健やかでいるか。それだけでも。どうか。どうか。」
そう泣きそうな顔で懇願するラインハルトに頷くユリウス

(もしラインハルトの子が。アストレアの血が国外に漏れたと国に知られたらどうなる?私は親友の為に何ができる。)そう悩みつつ探していたユリウスが隠れ家を発見
小屋の表で赤子を抱くロム爺をみつける。ロムは突然現れたユリウスにぎくりとするが、一人で来た事を確認し安堵。
子供の髪色は金色。瞳は青。(ラインハルトがそう願ったから)
安堵して崩れ落ちるユリウス
「ああ、父親そっくりな綺麗な瞳だ」


2年後、ぎっくり腰になったロム爺に変わり、国内に行商に来たフェルトをラインハルトが捕獲
子供と自分を抱きしめて声のでないラインハルトを宿まで連れ帰る
二歳の我が子を黙ってあやして居たが、突然涙腺が崩壊するラインハルトに驚くフェルト
「僕がこの年頃の頃、母が眠り病にかかり。父は荒れ始め、家庭がどんどんバラバラになっていった」と、語り始めるラインハルト
「その頃から、僕は世界の声が聞こえるようになった。家族の言葉は遠くなっていく、愛を失っていく、それと反対に、世界にだけは愛され続けた。でも僕は、
「子は、愛おしいものだね」そう涙を零すラインハルトに
「ったりめーだろうが」と頭をはたく

「お前結婚したんじゃなかったのか?なんか大分前に噂できいたような……そっちでは出来てねえのかよ」
むすっと尋ねるフェルトに、困り顔で答える
「それは……その。した事は本当なんだが、すぐに離縁されてしまってね」
「は?お前ほどの男で満足しない女がいたのかよ?」
「……えっと。なんというか。」
「なんなんだよ」
「僕が夫として役割を果たせなかったから、呆れられてしまって……」
「それって……」
「子孫を残すための政略結婚で、その。行為ができなかったら、何の意味もないだろう」と項垂れながら告白するラインハルト
一瞬呆気、大笑いするフェルト
「まじか!剣聖の剣が夜は役立たずとかなんの冗談だよ!ははっ 笑えねえ。」と言いながらも笑い転げる
「フェルト、品がないよ」と窘める
「君が、言ってくれたじゃないか。僕はただのポンコツよりの人間だって。まさに、そうなんだろうな」と寂しく笑う
「でも、お前別に不能じゃないだろ?アタシを一発で孕ませたくせに」と遠慮無くラインハルトの股間をわしづかむフェルト。
その感触に
「ん?問題なさそーじゃねえか」といぶかしむ
「フェルト!!女性がそういうことはやめなさい!」と引き剥がす
「なあ、ずっと聞いてみたかったんだ。」
「……?」
「アタシが孕んだのは、お前の加護か?」
「……いや。きっと願ったからだ」
「その子が、アストレアの髪色を継がなかったことは?」
「僕が、そう願ったからだ」
そう真面目な顔で言うラインハルトに、何か言いたげではあるが飲み込み、納得した表情のフェルト
「わーったよ。ったく、お前の一方的な願いにアタシを巻き込むなよな」
「……ごめん」

「なあ、アタシはお前がいなくても生きていけるし、この子を立派に育てて見せる」
「僕も。生きてはいける」
そう強がるラインハルトの頬をゴシゴシ擦るフェルト
「ほんとお前わかりやすいよ。怪我もしないし、痩せこけもしないんだろうけど。なんだよこの顔。
 まえよりずっと不細工になってるぞ」
「……不細工……とは初めて言われたな」
「なんだよそれ自慢かよ」
「いや……ユリウスには何度か言われていたな。大丈夫か?と。それは僕が不細工だったからなのかな」
「私が居なくなって、辛かったか?」
「……」
「子供が居るのに会えなくて、寂しかったか?」
「……」
「言わなくてもわかんだよ。わかってっから、私には言えよ」頭をわしわし撫でるフェルト
「会いたかった。寂しかった。抱きしめたかった。辛かった。悲しかった。僕にそれを許さない国と世界を憎みそうになった。でもそれも出来なかった。何度も、殺してくれとフェルトの所へ飛んで行こうとしたのに。できなかった。」
「あ~~ほんっと重い男だよな。お前」
「なあ、今の王様ならさ、「ラインハルト法」どうにかしてくれるんじゃねえの?もう3年も立派に国を治めてるんだ。賢人会だって無視できるもんじゃねえだろ。頼んでみたらどうだ?ほら。お前なら日帰りでもよゆーでカララギくらい会いに来られるんだろ?」
「……聞いてもらえるだろうか?」
「ったりめーだろ。アタシを負かした王様だぜ?そんな狭量じゃねえよ。それに……」
「それに?」
「お前が我が儘を言う姿を初めて見た王様と側近ども、最高におもしれー顔すんだろ。アタシも見てみたいぜ。
大丈夫。大丈夫だから。言ってみろ。お前はとにかく口下手なんだ。上手く言えねえなら、アタシが原稿作ってやってもいいぞ?サイコーにカッコイイやつな。」
そう頭を抱きしめるフェルト
「そう……か。うん、そうしてみる。ダメだったら、殺されにいく。」
「物騒なやつだなあ」



「ラインハルト、お前しょっちゅううちに泊まってくのに全然アタシを抱かないよな。ホントに不能になっちまったのか?」
「えっと……それは」
「いや、別に期待してるわけじゃねえけど。子供も産んだし、もうそういう目で見られなくなったのかなあとか…。別に子供をかわいがりに来てくれるだけでいいんだけどさ。毎回土産も助かるし」
「まさか!僕はずっとフェルトをそういう目でみてるよ!!」
「お、おう?急になんだよ」
「ただ、最初の時。僕が強引にそう言う事に及んでしまったのと、少し辛そうな顔をしていたから……どこか痛めてしまったかと。僕は治療はしてあげられないから、怖くて」
「……あれは!お前が、朝まで何度も何度も何度も抱き潰したから、くたびれたんだっつーの!それからもう!こんな子供がそっから出てきてるっつーのに痛くなんかねえよ!お前のほっそい剣くらい」
「それは言い過ぎでは…………」
「なんだよ」
「……今夜にも君を抱きたいです、フェルト」とぎゅっとするラインハルト
「……素直じゃねえか」
「君には、かなわないから」



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